この仕事量と給料じゃ割に合わない!看護師が負担に見合った収入を得るには?

看護師って割に合わない仕事じゃない?

大変なのに頑張っても頑張っても給料増えないよ…

世間では「高給取り」「安定職」と思われがちな看護師。

でも看護師として働いている人からは「大変だ」「つらい」といった愚痴もよく聞かれます。

この記事では、看護師歴15年の私が感じた看護師のリアルを暴露します!

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もくじ

看護師の給料が割に合わないと言われるのはなぜ?

看護師の仕事は、世間が想像するよりはるかに激務です。

そのうえ、「高給取り」なんてイメージも世間の勘違い。実際は悲しくなるほど安月給なんです…

激務&薄給なので、看護師自身が割に合わないと感じるのもうなづけます。

激務で業務の負担が重い

看護師の仕事は激務と言っていいでしょう。

これにはおもに4つの理由があります。

激務①人の命を預かる精神的負担

一つのミスが他人の健康・命を奪いかねないというプレッシャーは大きいでしょう。

特に総合病院の患者は高齢者が多いです。

筋力と判断力の落ちた患者が転倒して骨折や脳出血を起こすリスク、せん妄のため見守りの強化や暴力など、一瞬も油断できない場面があります。

看護師の仕事は、昼も夜も緊張続きで精神的ストレスがかかりやすい環境なんですね。

激務②何でも屋で自分のペースで業務ができない

看護師は業務中、周囲の人のペースにずっと振り回され続けます。

患者のいちばん近くにいる立場であるぶん、患者やその家族、他の医療従事者との隙間を埋める役割が大きいことが原因でしょう。

煩雑な業務に追われて、本来患者に必要でやりたい「看護」ができないことも辛さの一つです。

激務③夜勤など不規則な勤務体制と体力的負担

看護師は夜勤をすることが前提で、夜勤による不規則な生活は看護師自身の健康を蝕みます。

看護は昼夜問わず患者の生活に寄り添う仕事だからです。

私も実際に30代に入って辛さを感じましたし、体調を崩しながら夜勤を続ける先輩方を何人も見てきました。

夜勤は自分の寿命を削る行為です。

激務④勤務時間外の勉強や看護研究などの自己研鑽を強制される

医療は専門化が進み、最新のエビデンスについていくためには日々勉強しつづけなければいけません。

業務時間内に時間をとることはほぼ不可能ですので、プライベートの時間で学習することになります。

勉強自体は必要であり仕方ないことですよね。

問題は、自発的な勉強だけでなく、勤務時間外なのに職場から強制されることが当然のようにあるということです。

例えば、研修の事前・事後課題。看護研究。

強制されるのなら業務であり給与は発生すべきですが、無給でやっている施設も多いのではないでしょうか。

給料が安い・上がらない

看護師は高給取りだと思われがちですが実際は違います。

看護師自身が給料が安いと感じる理由はおもに3つあります。

薄給①サービス残業が当たり前の文化

看護師はサービス残業が多いです。

  • 勤務前の情報収集には前残業代が支払われない
  • 夜勤明けや休日でも病棟会に強制参加

こんなこと、今時の普通の会社ではあり得ません。

薄給②看護師の給料は夜勤頼り

看護師は基本給がとても安いですそのため、十分に稼ぐには夜勤が必須となる人が多いでしょう。

夜勤は1勤務2~3万円の手当がつく施設もあります。夜勤をすればするほど収入は増えます。

しかし前述したとおり、夜勤は自分の健康を犠牲にして成り立っています。

夜勤が合わない・日勤しかできない人は、夜勤をする人と比較して年収が100万円以上低くなることも。

薄給③昇給が少なく頭打ちになる

看護師の初任給は一般的な会社員と同等です。

しかし昇給は1年で3,000円~4,000円、10年働いても3~4万円程度しか増えません。

新卒看護師(大卒)平均基本給209,990
勤続10年非管理職 平均基本給248,149
看護職員の給与 経験年数別比較

2021 年 病院看護・外来看護実態調査(日本看護協会)より抜粋

後輩の教育や委員会などの仕事はどんどん増えていくのに給料は上がらない。

経験年数が増えるほど、割に合わないと感じる人が増えるのも当然です。

関連記事:看護師の給料が安い・上がらないのは仕組みのせい!年収を増やす方法は?

業務負担に見合った給料をもらう方法は?

看護師の給料は労働の割に合わない

看護師は基本的には業界全体が激務薄給なので昇給は見込めません。

えっ!!じゃあどうしたらいいの?

解決策を3つ紹介しますね。

方法①業務負担の軽い職場に転職する

業務量を減らして給与とのバランスをとる方法です。

クリニックや検診センター勤務などがこれに当たるでしょう。

ただ、業務が楽かどうかの見極めが難しいですし、そういった職場は人気でなかなか転職できません。

施設の内情に通じたエージェントに頼るのがいいでしょう。

関連記事:【最新】看護師資格が使える超珍しい求人と探しかたを紹介!

方法②少しでも給与条件のいい施設に転職する

同じように業務がつらいなら、もらえる給与が多い施設に移るのもひとつです。

公立やそれに近い施設は、昇給やボーナスが多かったりします。

ただし、見かけだけの給与を求めると、人間関係が最悪で短期離職者続出の職場に当たってしまうこともあるので注意しましょう。

内定承諾する前に一度は現場の見学を、可能なら現場の人とお話しさせてもらいましょう。

わたしは一度、条件の良さだけで職場を決めて後悔したことがあります…

方法3:看護師以外の職種に転職する

根本的な解決策として、看護師ではない他の職種へ転職する方法があります。

看護師である以上、同様の悩みはどこへ行っても付きまといます。

それなら、視野をほかの職種にも広げてみましょう。

これまで看護師として働いてきたコミュニケーション能力やタスク管理能力は、意外とほかの業種で活かすこともできますよ。

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関連記事:【禁忌】看護師から別の仕事に転職するなら〇〇はダメ?!具体例と失敗しない探し方

激務薄給がつらいならこれはやっちゃダメ!

時間外の看護研究・勉強疲れ

給料と仕事量のバランスを取りたいなら、キャリアアップに当たることは避けるべきです。

残念ながら、看護師は頑張るほど負担が増える仕事です。

業務量に見合った仕事をすることを優先するなら上を目指さないほうがいいでしょう。

ただもちろん、看護の質を高めたい・働きがいを持ちたいと頑張るのはすばらしいことです!

看護自体が好きでもっと勉強したい!という方にはぜひ看護業界全体を引っ張っていって欲しいと思います。

スペシャリストを目指す

給与アップを目的に認定看護師や専門看護師、NPなどの取得を目指すのはおすすめしません。

理由は資格取得にかかる費用・労力ともらえる手当が釣り合わないから

例として、認定看護師学校を挙げてみましょう。

認定看護師学校への通学に半年分の生活費、学費、書籍代など合わせて200万円以上かかります。

2020年からはB課程として特定行為研修も追加されましたので、さらに費用はかさむと考えられます。

対して、資格手当は月5,000円程度のようです。

平均最小値最大値
認定看護師手当(月額)5,2241,066円19,000円
認定看護師への手当の月額支給金額(n=1,644)

2012年 認定看護師活動及び成果に関する調査報告書より抜粋

元を取るだけで30年以上かかる計算になりますね。

資格取得は、自分の利益度外視で「この道を極めたい!」という熱意のある人がするべきです。

管理職を目指す

給料に見合った収入が欲しいなら管理職もおすすめできません。

部長・副部長クラスになれば収入はアップできますが、その分負担・責任は大きくなるからです。

あなたの上司や他の病棟の管理職は残業していませんか?

管理職は基本的に残業手当がつきませんので、労力>収入であることは変わりません。

まとめ:看護師の給料が割に合わないと思ったら

看護師の給料が割に合わないのは、手取りが少なく負担が大きい職種だからです。

今の状態に不満があるなら、まずは情報収集としての転職活動をして、他の施設・企業の相場を知るといいでしょう。

あなたの職場がマシだったことに気づくかもしれませんし、逆にあなたにベストな仕事が見つかるかもしれません。

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業務量に見合った給料を優先したいなら、看護師としてキャリアアップすることはあまりおすすめできません。

本来は、頑張っている人が金銭的に評価されて楽になる仕組みであるべきなんですけどね。

看護師の働き方改革が進んでいくことを望みます。

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